74歳スティングが0原点回帰!人生最大の再出航『ザ・ラスト・シップ』”は 幼少期極寒の朝牛乳配達した少年だった

音楽情報

動き続ける74歳・・
なぜこれほどまでに?

スティングの強さ、動的精神。
これは何なのか・・・

巨大な造船所の影に沈む夕暮れ、
鉄と油のにおいの漂う空気、
出勤する男たちの足音が石畳に響く。

スティング、が、まだ、スティングではなかった頃
ゴードンだった少年。

7歳にして父親と極寒のなか・・
牛乳配達をしていた。

そんなスティングが毎日みていたのは・・
早朝5時の不思議な夢をはぐくんだ時間と

毎朝の造船所へ向かう行列だった。

スティングがその大行列を眺めながら
思ったこと・・

「いつかこの街を出て、別の光の下で生きる。
この行列は僕の人生ではない・・」

そしてスティングの夢を想像し
創造したのかもしれない。

舞台は英国北東部のウォールセンド。
そこから絶対抜け出す!
と願い、
抜け出した少年ゴードン。

その青年はやがて世界ツアーを成功させ、
賞賛と拍手に包まれる日々をつかむ。

ポリス(The Police)という音楽バンドで
音楽界の頂点を極めた。

しかし距離を重ねるほど、
忘れたはずの造船所の灯が
胸に漂い続けたのだろうか。


その記憶は、
スティングにとっては
ただの過去ではなかった。

──そして今、
物語は再び現実の舞台へ帰ってきた・・
そう、スティング自身の手で・・音楽とともに。

2026年6月9日から14日、
ニューヨークのメトロポリタン歌劇場にて、
計9公演。
ミュージカル『ザ・ラスト・シップ』。

主演を務めるのは、
現在74歳となったスティング。

スティングが長年温めてきた作品が、
脚本と音楽を新たに再構築され、
堂々たる姿で戻ってくる。

造船所の職長ジャッキー・ホワイトを
演じるスティングは、
労働者たちの信頼を背に立ちながら、
人生の終盤に差し掛かる肉体と
葛藤する姿を描く。

その奥には、
華やかな成功の果てに見た“帰郷”の理由が、
現実のスティングと静かに重ねられている。

今回の上演には、
英国の若き劇作家バーニー・ノリスの
新脚本が採用される。

舞台には『アイランド・オブ・ソウルズ』
『オール・ディス・タイム』
『ホエン・ウィ・ダンス』など、
スティング名曲が立体的に配置され、
さらに新曲や再構築された楽曲が編み込まれている。

そしてあの時代を支えた名曲たちは、
彼がかつて在籍したポリスが
世界に残した精神とも共鳴する。

日常と闘い、何かを守り、
失われゆくものに手を伸ばす。
これらは単なるエンターテインメントではなく、
人生の断面に触れる音楽体験だと思う。

舞台演出はレオ・ワーナーが手掛け、
映像とセットを融合させた
立体設計を提示する。

59 Studioが手がける舞台美術と映像、
ローレン・エルスタインによる衣装、
トム・ギボンズの音響設計など、
欧米演劇界を牽引するクリエイターが集結。

さらに、レゲエ界の重鎮であり、
長年の相棒でもあるシャギーが渡し守役として登場し、
静寂とユーモアの橋を架ける。

一方でスティングの現在は、
精力的なライブを続ける姿にある。

人気の「STING 3.0 ワールドツアー」を一時休止し、
舞台制作に集中するこの期間は、
音楽家としての節目でもある。



映画音楽にも抜群の存在感を
残してきたスティングは、
キャリアが積み重なった今なお、
新たな挑戦を選び取る姿勢を失っていない。

本公演に先立ち、
2025年12月5日にはアルバム
『ザ・ラスト・シップ(拡張版)』が
発売されている。

新曲5曲を含む再編集版で、
CD・LP・デジタル配信と
いう多様なフォーマットで展開される。

2010年代の発表時とは異なり、
“現在のスティング”の視点を
再配置した作品だ。
聴きごたえがっぷりだ。

今回の上演は、アムステルダム、パリ、ブリスベンを巡
ってきた国際巡回公演の集大成ともいえる位置づけだ。

ポリスから始まった旅路、
映画サウンドトラックで刻んだ余韻、
そして名曲群が大気の中で共鳴し続けてきた軌跡。
それらはすべて、少年時代の造船所に還流していく。

『ザ・ラスト・シップ』のチケットは まだまにあうかもしれない。



舞台を超えた人生の回帰、
その瞬間を直接見届けられる機会である。

人が遠くへ旅しても、心の深部に残る風景は静かに呼び戻す。
造船所に沈む夕暮れの影、
その中で育った一人の少年は、74歳となった今、
再びその場所を舞台に呼び寄せる。
拍手と照明に照らされた劇場で、その航路が再び浮上する──。

スティング・・・
あなたの心をミュージカルで今度は感じたい・・



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